有機野菜と無農薬野菜の栄養価の比較


市販されている野菜には有機野菜と無農薬野菜の2種類がありますが、二つの違いについてまず先に簡単に説明すると、有機野菜は農林水産省指定の有機JAS規定に適合する野菜のことで、禁止される農薬や化学肥料を用いることなく生産された野菜となります。

無農薬野菜は名前の通り、栽培中に農薬は一切使用せず生産された野菜となり、両者はどちらも農薬を使っていない野菜に思われがちですが、前者は農林水産省が禁止していない農薬であれば使用できるため、100%農薬を使っていないとは言い切れません。

この農薬使用の違いは野菜の安全性、そして同じ野菜でも含まれる栄養価にも違いを生じさせることがあります。

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有機野菜と無農薬野菜の栄養価について

有機野菜と無農薬野菜の栄養価を比較して、どちらの方が栄養価が高いのかという問いに関して結論を先に言ってしまうと、前者の有機野菜の方が高いと評価されるのが一般的です。

有機野菜は3年以上農薬を使わない畑を利用しており、危険農薬や化学物質は使われず、放射線物質や遺伝子組み換えの心配もありません。
この厳格な安全条件をクリアしたうえで生産される有機野菜を他の生産方法で作られた野菜と比較してみると、特に摂取するとアンチエイジング効果が期待されている抗酸化物質が多く含まれています。

これは農薬を使用せずに栽培することで野菜自身が病気や害虫から身を守る力を蓄え、それが抗酸化物質を多く作ることにも繋がっているとされています。
抗酸化物質だけでなく、野菜本来が持つ栄養価も有機野菜以外と比べると多く含まれます。

先に結論として有機野菜の方が無農薬野菜よりも栄養が高いと書きましたが、あくまでも一般的な話であって、必ずというわけではなく、場合によっては無農薬野菜の方が栄養が高いと評価されることもあります。

農薬を使わないということで野菜が抗酸化物質を作り出し、野菜本来の持つ栄養素が高まるという状態は、無農薬野菜でも同じことで、農薬が一切使用されない無農薬野菜の方が野菜が栄養を蓄えやすい過酷な状況を与えることができるとも言えます。

ただし、農薬を一切使用しないため有機野菜よりも病気や害虫に勝てない弱い野菜となってしまうこともあります。
すると形が小さく不揃いで、含まれる栄養も安定しなくなってしまいます。
それだけでなく、口が有機野菜や農薬野菜に慣れていると、美味しくないと感じてしまうこともあります。

栄養価を比較してどちらを購入するかを決めるとしたら、安定して栄養の高い野菜を求めるようであれば、有機野菜です。値段も無農薬野菜より安定しています。

高い栄養に加えて農薬を一切使っていないオーガニックにこだわりたい方は、無農薬野菜です。スーパーで売られている無農薬野菜であれば、形や栄養、味に問題があるということはないので、先に説明したような心配はほとんどありません。


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